· 

ビオラビオラ

楽器紹介

げんじろう

 

ビオラの紹介をしてみよう、

何に限らず、説明は誰にするかが肝腎です。

 

たとえば、

「知ってるでしょ。」

「うん」

「だから、ビオラだよ」

「うん、知ってる。」

「ぼちぼち日が傾いて来たし、軽く行く?」

「いいね。」

説明完了です。

 

では、

「ビオラって知ってる?」

「知らない」

「じゃあ、バイオリンは?」

「知らない、なんだっけ、聞いたことあるけど。」

「楽器なんだけどね、今まで見たことある楽器って何と何がある?」

「小学校でハーモニカとリコーダ、

それからカスタネットとかタンバリンも触ったことがある。」

「ほかには、ピアノは?」

「ああ、体育館にあった。」

「それじゃ好きな歌とか歌手とかは?」

「爺さんが酔っぱらうと軍歌を歌ってたけど、好きじゃなかった。それぐらいかな、カラオケ苦手だし、っていうか、音楽とか興味ないし。」

 

説明不可能、というか不必要。

 

 

ね、誰に?で、全然違うでしょ。

背中にむっちりと肉がついてそれでいて小股の切れ上がった女がいいな。

 

「ビオラって知ってるかい?」

「いいえ、知りません。」

「肩のあたりから滑らかにうねった線があってね、その下はたっぷりとふくらんでるんだぜ。」

「え、何の話?」

「だからさ、ビオラだよ。普段は出しゃばらない感じだけど、ときどき表に出てきて、人目を引くような一節を歌って見せたりもするんだ。」

「ああ、西洋の歌い手さんの名前だったんですね。」

「まあ、そんなもんさ。」

「何だか、お前さまに似てますね。」

「俺はまだまだ駆け出しだけど、ビオラはいいよ。」

「美空ひばりみたいな人ですか?」

「そうだね、でも裏声はめったに使わない、たとえばさ、混声合唱のアルトに美空ひばりいるって思いなよ。注意して聞かないと気がつかないよ、メロディーはソプラノが高い声で歌ってて、ビオラは少し低い声で歌ってるから。でも、いるといないじゃ大違いさ。」

「そんな話つまんないよ、それよりもさあ、ねええ、お前さん。」

 

説明中止、まあしょうがない。

 

楽器屋から聞いた話。

ビオラの音色のくぐもったところがいい、そんな人がよくいるけど、

違うんだな、あれは鳴らない楽器の音、

いいビオラはほとんどセロのような響き。

ただし、かなり大きな個体じゃないと無理かもね。

 

大きさは箱の頭というか、肩の付け根というか、

そこから尻までの直線の長さで言うけれど、

38センチは極小、40~42ぐらいが普通。

45は相当でかい、これは図体が大きくないと弾けない、

数字で言うとそんな感じです。

 

モーッアルトのディベルティメント、弦楽四重奏のをユーチューブで見たけど、ビオラだけが大男で、軽々と弾いていた。

 

どこで聞いた話だったか、

バイオリンとビオラと見分けがつきますか?

女の人が持ってるのを見て大きいと感じたらビオラです。

うまい、確かにそうだ。

パールマンのバイオリンは子供用に見える。

ぼくが中学生の頃、売り出し中の若手だったけど今や爺さん。

 

近頃、縁を大事にしたい、そんな気がします。

ビオラを弾くようになったも、花音に来て皆さんに会えたのも。

 

結論、ビオラは縁です。

あとはウィキペディアを見てください。

 

おわり

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    びよら弾き (火曜日, 09 5月 2023 21:59)

    いつもながらのげんじろうさん、笑わせてくださいますね。(^▽^)/
    びよらは高貴、天皇陛下の楽器です。

  • #2

    くまのぷー太郎 (水曜日, 10 5月 2023 09:05)

    お話おもしろ〜い!
    終始ニヤニヤしながら読ませてもらいました。
    縁あってビオラ弾きになり、縁あって花音にいらしたげんじろうさん。

    ビオラの重厚な音色いいですよね♪
    でも、細かいことはウィキぺディア
    なんですね 笑